こんにちは、ゆんつです。
皆さんの周りに「愛すべきバカ」はいますか?
僕の中での「愛すべきバカ」の定義は
どことなく可愛げがあって、憎めなくて、おっちょこちょい。
というもの。
僕の周囲にいる愛すべきバカの代表格に、幼馴染のK君という人がいます。
K君とは親友と言ってもよい間柄なのですが、昔から
こいつは愛すべきバカだ!
と思わされることがとても多いのです。
今日は、そのK君の愛すべきバカっぷりについて書きたいと思います。
遠足のおやつ
小学校の頃。
遠足のおやつは「300円まで」というのが定番で、遠足の前日は300円を握りしめて、近所のスーパーに遠足用のおやつを買いに行くのが恒例行事となっていました。
小学校4年生の時の遠足の前日。
K君も含めた友達一同で近所のスーパーに遠足のおやつを買いに行に行きました。
お菓子売り場で皆が真剣にお菓子を選ぶ中、K君は全くお菓子に関心を示しません。
300円分のお菓子を持ってレジに向かう僕たちがK君を見ると、K君は手ぶら。
僕たちが
お菓子買わんの?
と聞くと、
お菓子よりももっといいものを買うから買わない!
とK君が答えます。
僕たちが会計を済ませると、K君が
ついてきて
といって僕たちをどこかに連れていきます。
K君の案内で着いたのはパン屋。
K君は僕らに
お菓子は小さいのでも1つ100円もするけど、パンの耳はこんなに袋一杯入って50円なんだよ
と言いながら、パンの耳が沢山入った袋を6つも買ったのです!
僕だってパン屋でパンの耳が安く買えるのは母から聞いて知っていましたが、一気に6つも買う人は知りませんし、ましてそれを遠足のおやつに買うような人はK君以外に知りません。
K君は、6袋のパンの耳を両手に抱え僕たちに
300円でこんなに買えた!
と得意満面。
翌日。
子供用の小さなリュックサックを背負って学校に向かう僕たちに混じり、子供用のリュックサックではパンの耳が入りきらず、大人が使うような大きなリュックサックを背負って登校するK君の姿がありました。
学校に到着し、K君の大きなリュックを見た先生はリュックの中身を確認。
パンの耳がたっぷりはいったリュックを見た先生は驚愕していました(笑)
遠足が始まり歩きはじめると、僕たちは遠足ですが、小さな体に大きなリュックを背負ったK君は「疎開」とでもいったほうがいいような有様。
目的地に到着し、お弁当を食べておやつタイムになります。
K君はモソモソとパンの耳を食べていましたが、ごはんを食べた後にパンの耳をそう食べられるものではありません。
結局、4本くらいパンの耳を食べたところでお腹がいっぱいで食べられなくなりました。
K君は皆にパンの耳をあげようとしますが、誰も貰ってくれません。
結局K君は、ほとんど減らなかったパンの耳が入った大きなリュックを背負って、帰りの道を歩くことになりました。
帰り道の間、K君はずっと
俺はバカだ!
大バカだ!
と自分を責めていました(笑)
ちなみに持ち帰ったパンの耳は、お母さんが揚げたり、スープに入れたりして、1週間くらい全部消費したそうです。
クラスマッチにて
中学生の頃の、毎年1学期の初めに「クラスマッチ」という行事がありました。
クラスマッチというのはクラス対抗の球技大会のことで、僕たちの中学時代は男子はソフトボールかバスケットボールのどちらかを選択する形になっていました。
K君はソフトボールを選択。
守備位置はライトを任されることになりました。
僕はファーストでした
野球に詳しい人ならわかると思いますが、ライトという場所はあまりボールが飛んでこないので、守備が上手じゃないひとが任されることが多いです。
K君も例にもれず、ソフトボールは上手ではありませんでした。
試合が始まるとボールはほとんどK君のところには飛んで来ず、淡々とイニングが進んでいきました。
試合が始まって40分くらい経過したころ。
バレーボールの試合が終了してヒマになった同じクラスの女子たちが、ソフトボールの応援にやってきました。
ライト線の近くで観戦する女の子たちの
頑張れー
という声援を受けて、僕たちも一層気合が入ります。
女の子が応援を初めて間もなく。
ライトのライン際に大きめのフライが飛んでいきました。
僕が
たぶんKは捕れないだろうな
と思いながら打球の行方を見守っていると、女の子の声援のおかげかK君はライトのライン際まで懸命に走り、最後はジャンプをしてボールを掴みとるというファインプレーをやってのけました!
K君がボールをつかんだ直後。
応援していた女の子からは
キャー!
という複数の黄色い声が飛びました。
その声を受け、女の子の方に体を向けグローブに入ったボールを高々と掲げて見せつけるK君。
すると、更に大きな
キャー!キャー!
という声が飛びました。
でも、この声はK君のファインプレーに対して発せられたものではありませんでした。
なんと、夢中になってボールを追いかけていたK君の短パンからはある物が大きくはみ出していたのです!
女の子はそれを見て「キャー」と言ってたのです。
つまり、女の子があげていたのは黄色い声援ではなく悲鳴!
そうとは知らず、ボールを高々と掲げて女の子にアピールするK君。
悲鳴は段々と笑いへと変わり、僕の
おいK!
出てるぞ!
という指摘でK君もようやく事態に気づき、そっとある物を短パンの中にしまいました。
その回の守備が終わって引き上げるとき。
K君は僕に
ファインプレーしたけど、はみ出したからプラスマイナスゼロになった
と言いました。
それを聞いた僕は、内心
マイナス1万くらいじゃないのかなぁ
と思いましたが、可哀想だったのでそれはK君には言いませんでした。
ちなみに、その後のK君ははみ出しに気をとられてプレイに精彩を欠き、まったくいいところがありませんでした。
踏んだり蹴ったり
20代の前半頃の僕は、毎週のように競馬場に行っていました。
ある日、K君が
一度、俺も競馬場に連れて行ってくれよ
と言ってきました。
K君は競馬はしたことがありません。
というか、K君は基本的にギャンブルをやらないのです。
なぜ競馬場に行きたいのか理由を聞いてみると、K君はギャンブル目的で競馬場に行きたいわけではなく、競走馬を一度生で見て見てみたいとのことでした。
ですので、毎週のように競馬場通いをしていた僕に案内を頼んだのです。
競馬場へ行く当日。
競馬場までの列車の中で、僕はK君に
馬券も買うの?
と聞くと、K君は
せっかく競馬場に行くんだから、100円単位で遊びで買ってみようかな
と答えました。
そして、競馬場に到着。
パドックで生まれて初めて競走馬を見たK君は
競走馬ってカッコいいな!
と喜んでいました。
そして列車で言っていたように、馬券も100円単位で買って競馬をエンジョイしていました。
その日の僕は馬券が好調。
午前中のレースだけで、その日の勝ちが確定するくらいの払い戻しを受けました。
一方、K君はビギナーズラックも無く、全然馬券が当たりません。
8頭立てのレースで6頭の単勝を100円ずつ買って、それでも外れてしまうのです。
100円単位の馬券なので金額的にダメージは無いのですが、横にいる僕が当たっているぶん自分も当てようとK君が焦っているのが伝わってきます。
最初は、お互いに買った馬券を見せ合っていたのですが、午後のレースからK君は買った馬券を見せてくれなくなりました。
そして、だんだんと口数も少なくなり、競馬新聞を血眼で見つめる時間が増えてきました。
その後、僕は当たったり外れたりして、結果的には少し勝ち。
K君はとうとう1回も当たらずに最終レースが終わりました。
競馬場を出て、帰りの列車の中。
口数の少ないK君に、僕は何気なく
今日いくら負けたの?
と聞きました。
K君は黙ってポケットからハズレ馬券を取り出し、僕に渡してきました。
渡された馬券を見て驚きました。
午前中のレースでは100円単位だった馬券がお昼からは500円単位になり、9,10,11,12レースにいたっては1,000円単位で購入しているのです!
外れた馬券の金額を集計してみると6万円近く負けています!
あぜんとして言葉を失う僕に、K君は
バカな俺を思い切りぶん殴ってくれ
今月、生活できねえよ
という始末。
僕とK君は近くに住んでいたので、同じ駅で電車を降りて家に向かって歩き始めました。
家までの道すがら。
腹が立って仕方がないのか、K君は
クソッ!クソッ!
と言いながら、道端に生えている街路樹に蹴りをいれ八つ当たりをします。
僕もK君の気持ちは痛いほどわかるので、K君のしたいようにさせておきました。
翌日の夕方。
仕事中の僕に写メールが届きました。
その写メールには右足を包帯でグルグル巻きにされているK君の姿がありました。
そうです。
K君は街路樹を蹴ったことで、足の甲にヒビが入ってしまったのです!
メールには、画像と共に
「踏んだり蹴ったり」という言葉の意味が身をもってわかりました
もう競馬は一生やりません
と書いてありました(笑)
外科の予約しなくちゃ
上記のエピソードはほんの一部。
K君には、こういうエピソードが山のようにあるのです。
そして、いまでも新しいエピソードを生み続ける、僕の周囲でいちばんバカで愛すべき人がK君なのです。
そんなK君が、お正月に関東から帰省してきます。
さっき、K君から
俺もお前も一度も競艇に行ったことないよね
走るボートを一度生で見てみたいんだけど、正月に下関競艇が開催されるみたいだから行かないか?
という連絡がありました。
僕は「いいよ」と返事した後、正月でも診察してくれる外科を調べました(笑)
お正月の間に、K君に新しいエピソードが生まれたらブログに書きたいと思います。
それでは、またー。
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