こんにちは、ゆんつです。
大切なデータをUSBなどの持ち運び可能なデバイスに保存して持ち運ぶ場合。
パスワードなどのセキュリティ対策をせずにそのまま持ち運ぶと、万が一紛失や盗難にあったときに大事な情報が漏洩してしまいます。
万が一の事態を予測した場合。
USBなどの持ち運び可能なデバイスにパスワードをかけておき、パスワードを入力しないとアクセスできないようにしておけば安心です。
そんなときに便利なアプリが「VeraCrypt」。
無料で使えます
「VeraCrypt」を使うと簡単にUSBなどの持ち運び可能なデバイスを暗号化することができます。
今日はVeraCryptで出来る外部メディアの簡単な暗号化方法について書きたいと思います。
VeraCryptを導入する
VeraCryptの公式サイトにアクセスします。
いろんなバージョンがありますが、今回はポータブルバージョンを導入します。
「Portable version for Windows 8 and later」というバージョンのexeファイルをダウンロード。
ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックして実行します。
インストールに使用する言語を選択する画面になります。
「日本語」が選択されているはずなので、そのまま「OK」をクリック。
ライセンス条項の画面になるので、チェックボックスにチェックを入れて「次へ」をクリック。
ファイルの展開先を選択する「展開オプション」という画面になるので、ファイルの展開先(インストール先)を選択して「展開ボタン」をクリック。
指定した場所にVeraCryptが自動解凍され、展開が完了するとメッセージが表示されるので「OK」ボタンをクリック。
続けて寄付のお願い画面が出ますので「終了」ボタンをクリックします。
終了ボタンをクリックすると自動的にVeraCryptがインストールされたフォルダが開きます。
この中の「VeraCrypt.exe」をクリックするとVeraCryptが起動します。
このままだと、インターフェースが英語なので日本語にします。
メニューバーの「Settings」→「Language」をクリック。
Languageから「日本語」を選択して「OK」ボタンをクリック。
これでVeraCryptが日本語化されました。
VeraCryptの導入は以上です。
USBメモリを丸ごと暗号化する
それではVeraCryptを使ってUSBを丸ごと暗号化し、VeraCryptとパスワードがないとUSBの中身が見れないようにします。
ちなみにUSBを暗号化する際に、そのUSBに既に入っているデータは全て削除されてしまうので、必要なデータはどこかにいったん退避させておいてください。
VeraCryptを起動し、メニューバーから「ツール」→「ボリューム作成ウィザード」をクリック。
すると「VeraCryptボリューム作成ウィザード」というダイアログが開きます。
USBを丸ごと暗号化するので「非システムパーティション/ドライブを暗号化」を選択して「次へ」をクリック。
「ボリュームタイプ」という画面になるので「VeraCrypt標準ボリューム」を選択して「次へ」をクリック。
「ボリュームの位置」という画面になるので「デバイスの選択」ボタンをクリック。
「パーティションまたはデバイスの選択」という画面になるので、USBメモリを指定して「OK」ボタンをクリックします。
「ボリュームの位置」という画面に戻るので、先ほど選択したパーティションが選択されていることと「履歴を保存しない」にチェックが入っているのを確認して「次へ」ボタンをクリック。
「ボリューム作成モード」という画面になるので、「暗号化ボリュームを作成してフォーマット」を選択して「次へ」をクリック。
「暗号化オプション」という画面になり暗号のアルゴリズムなどを設定することができますが、デフォルトの状態でOKなので、そのまま「次へ」をクリック。
「ボリュームのサイズ」という画面になりますが、USBを丸ごと暗号化するのでボリュームのサイズは設定できないので、そのまま「次へ」をクリック。
ボリュームのパスワードという画面になるのでパスワードを入力します(今回はパスワード表示にチェックを入れてパスワードが見えるようにしています)。
パスワードには記号や半角英数字、ひらがな、カタカナ、漢字も使え20文字以上が推奨されています。
パスワードが決まったら「次へ」をクリック。
「巨大なファイル」という画面になります。
パスワードをかけたUSBに4GB超のファイルを保存したい場合は「はい」を選択します。
4GB超のファイルを保存しない場合は「いいえ」を選択。
「はい」を選択したほうがファイズのサイズを問わずに保存ができるので便利だと思います
「はい」を選択して「次へ」を選択。
「ボリュームのフォーマット」という画面になります。
このウィンドウ内でマウスカーソルをグルグル動かすと暗号の強度が上がるので、バーが緑色になって一番端にいくまでウインドウ内でマウスをグルグル動かしてください。
がんばってー!
バーが緑色になって一番端まで行ったら「フォーマット」ボタンをクリック。
対象となるドライブ(今回はUSB)からすべてのデータが削除される旨のメッセージが表示されますので、確認のうえ「はい」をクリック。
フォーマットが始まります。
USBの容量が大きいほど時間がかかります。
フォーマットが完了すると以下のようなメッセージが出るので確認して「OK」ボタンをクリック。
続けてVeraCryptボリュームの作成に成功した旨のメッセージが出るので「OK」ボタンをクリック。
「ボリュームが作成されました」という画面になるので、「終了」ボタンをクリック。
もし、この暗号化されたUSBメモリを普通にPCのUSBに接続してもフォーマットのメッセージが出てきてUSBの中身にはアクセスできません。
つまりVeraCryptとパスワードが無ければ、このUSBは誰も使えない状態になったのです。
以上でUSBメモリの丸ごと暗号化が完了しました。
安心!
暗号化したUSBメモリを使う
暗号化したUSBメモリを使いましょう。
VeraCryptを起動した状態で、USBメモリをPCに挿します。
VeraCryptで暗号化したUSBメモリをマウントするドライブを選択(好きなドライブでOKです)し、「デバイスの選択」ボタンをクリック。
「パーティションまたはデバイスの選択」ダイアログが現れるので、暗号化したUSBメモリを選択して「OK」ボタンをクリックします。
マウントするドライブと暗号化したUSBの選択が完了したので、「マウント」ボタンをクリック。
パスワード入力画面になるので、USBメモリに設定したパスワードを入力して「OK」ボタンをクリック(※パスワードを表示にチェックを入れてパスワードが見える状態にしていますが、通常は黒丸で表示されパスワードは見えません)
マウントが始まるので、少し待ちます。
暗号化されたUSBメモリがマウントされて、指定したドライブにUSBメモリのサイズなどの情報が表示されます。
マウントされたドライブで右クリックするとメニューが現れるので「開く」をクリック。
エクスプローラーで暗号化されたUSBメモリが開きます。
この暗号化されたUSBメモリの中にファイルを保存します。
ファイルの保存が終わったら、VeraCryptで「アンマウント」ボタンをクリックします。
暗号化されたUSBメモリがアンマウントされるので、あとはPCから取り外すだけです。
これで、暗号化したUSBメモリの中にデータが格納されました。
格納したデータにアクセスしたい場合は、VeraCryptでUSBをマウントしてパスワードを入力してアクセスしてください。
トラベラーディスクを作る
先ほどの方法の場合。
暗号化されたUSBを使用するためにはVeraCryptがインストールされている必要があります。
でもPCによっては勝手にアプリをインストールできない場合もあるはずです。
このような場合。
「トラベラーディスク」を作成することで、USBの中にVeraCrypt組み込まれVeraCryptがインストールされていないPCでもVeraCryptで暗号化したUSBを使うことができます。
ただしこの場合は、トラベラーディスク分の容量が必要となるため、USBを丸ごと暗号化することはできないことをご了承ください。
まず「ツール」→「ボリューム作成ウィザード」を選択します。
「VeraCryptボリューム作成ウィザード」という画面になるので「暗号化されたファイルコンテナ作成」を選択して「次へ」をクリック。
「ボリュームタイプ」という画面になるので「VeraCrypt標準ボリューム」を選択し「次へ」をクリック。
「ボリュームの位置」という画面になるので、「ファイルの選択」をクリック。
USBメモリを開き、コンテナファイルの名前を入力して「保存」ボタンをクリックします。
コンテナファイルの名前は自分の好きなものをつけてください
「ボリュームの位置」画面に戻るので「次へ」をクリック。
「暗号化オプション」の画面になるので、そのまま「次へ」をクリック。
「ボリュームのサイズ」という画面になるので、暗号化するコンテナファイルのサイズを決めます。
コンテナファイルというのはファイルを入れる入れ物(フォルダ)のようなもので、ここで指定したサイズが暗号化したコンテナファイルに保存できる総容量になります。
もしUSBメモリの容量ギリギリまで暗号化したい場合は、トラベラーディスク用のVeraCryptのサイズが40MB近くあるので、総容量から100Mくらいを引いた容量を指定すると良いかもしれません。
コンテナーファイルのパスワードを設定して「次へ」をクリック。
「巨大なファイル」という画面になるので、「はい」を選択して「次へ」をクリック。
「ボリュームのフォーマット」画面になるので、バーが緑になるまでこのウィンドウ上でマウスカーソルを動かし、右端まで緑になったら「フォーマット」ボタンをクリック。
コンテナーファイルが完成したら以下のようなメッセージが出るので「OK」ボタンをクリック。
「終了」ボタンをクリックしてボリューム作成ウィザードを閉じます。
USBを確認してみると暗号化されたコンテナファイルが完成しています。
このコンテナファイルをVeraCryptでマウントすると、コンテナファイルの中にデータを保存することができるようになります。
続いてトラベラーディスクを作成します。
「ツール」→「トラベラーディスクのセットアップ」をクリック。
VeraCryptトラベラーディスクのセットアップというダイアログが開きます。
「参照」ボタンをクリックしてトラベラーディスクファイルを作成する場所(USBメモリ)を指定し、作成ボタンをクリック。
少し待つとトラベラーディスク作成完了のメッセージが表示されるので「OK」ボタンをクリック。
USBメモリを確認すると「VeraCrypt」というフォルダが出来ています。
このフォルダの中にVeraCryptの実行ファイルがあるのでクリックして実行します。
見慣れたVeraCryptの画面になるので、マウント先のドライブを選択し、「ファイルの選択」ボタンをクリックして先ほど作成した暗号化されたコンテナファイルを指定し、「マウント」ボタンをクリックします。
コンテナファイルのパスワードを入力します。
パスワードが合っていれば暗号化されたコンテナファイルがマウントされ、その暗号化されたコンテナファイルの中にデータを保存することができるようになります。
作業終了後はアンマウントして取り外すのは、USBごと暗号化したときと同じです。
以上がトラベラーディスクの作成方法でした。
安全にデータを持ち運びましょう
以上がUSBメモリをVeraCryptで暗号化する方法です。
今はオンラインストレージサービスが発達しているので、もうUSBなどの外部メディアを使ってデータを持ち運ぶ人は少なくなったかもしれません。
でも、個人情報などが入ったUSBなどを外部に持ち出す可能性があるときは、紛失したときのことを考えて暗号化しておいた方が安心だと思います。
何かの参考になれば幸いです。
それでは、またー。
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