こんにちは、ゆんつです。
僕はACERの「Aspire AS5750」というノートパソコンを持っています。
発売されたのは2011年で、その年に購入したので11年も前の機種になります。
ここ最近は別のPCを使っているので最近ではほとんど使うこともなくなり、たまに使ってみてもWindowsの起動が不安定だったり、ブルースクリーンが頻発したりと不具合が目立つようになってきました。
もう使う機会も無さそうなので、このAspire AS5750は廃棄することにしました。
廃棄をするにあたってやっておきたいのが、パソコン内のデータの消去。
ゴミ箱にファイルを入れて、そのゴミ箱を空にするのがデータの消去だと考えがちですが、その方法では復元ソフトを使って簡単に復元ができてしまいます。
データを完全消去したい場合は
- データ消去ソフトを使って消去する
- ハードディスクを物理的に破壊する
などの処置が必要となります。
OSも含めてデータを完全消去してくれそうなソフトについて調べてみると、「Destroy」というソフトを使うことでOSも含めてデータを完全消去できそうでした。
しかも、個人利用は無料!(※企業・団体での使用する場合は要ライセンス)
というわけで、
することにしました。
Destoryでのデータ消去には外部メディアが必要!
Destroyは一般的なソフトのようにハードディスクにインストールして使用するものでは無く、外部メディアから起動させるソフトです。
一般的には、ダウンロードしたDestroyのファイルに含まれるisoファイルをCDやDVDなどに焼いて、そのCDやDVDからパソコンを起動してデータの削除を行うことが多いようですが、僕は生のCDやDVDを持っていません。
手元に使っていないUSBメモリはあるので、今回はCDやDVDではなくUSBメモリを使いたいと思います。
使用するUSBメモリ内のデータはこの後の作業で消去されるので、もしUSB内に必要なデータがある場合はハードディスクなどの別の場所に移しておく必要があります。
ちなみに、USBメモリに入れるデータの容量はトータルで1MBも無いので、USBメモリの容量はそれ以上あれば十分だと思います。
Rufusをインストールする
USBメモリを起動可能なメディアにするためには「Rufus」というフリーソフトが必要となるので、そのソフトをダウンロードします。
まず、USBメモリをパソコンのUSBポートに挿し込みます。
下記のWEBサイトにアクセスします。
「Rufus 3.19 Portable」をクリックします。
exeファイルがダウンロードされるので、デスクトップなどの適当な場所に保存します。
今回はrufusというフォルダを作ってそこに入れました
exeファイルをダブルクリックするとRufusが起動します。
デバイスという項目を見ると、USBメモリが認識されているのがわかります。
ブートの種類を「FreeDOS」に変更し「スタート」をクリック
USBからデータが消去される旨の警告メッセージが出るので「OK」をクリック。
作業が始まりました。
暫く待つと、状態が「準備完了」になります。
これでRufusでの作業は完了ですので「閉じる」をクリックしてソフトを終了させます。
Rufusでの作業完了後のUSBメモリは以下のような感じで、USBメモリから起動するために必要なファイルが入っています。
DestroyをUSBメモリにファイルをコピーする
以下のサイトにアクセスします。
サイトの左側のメニューから「Miscellaneous」⇒「DOS Tools」の順にクリックすると以下ような画面になります。
この画面の「DESTROY Ver.3.22」という項目にある「desty322.zip」をダウンロード。
ダウンロードしたzipファイルを適当なフォルダに解凍すると、以下のようなファイル構成になっています。
これらのファイル中で必要なものは「DESTROY.COM」なので、DESTROY.COMをUSBメモリにコピー。
DESTROY.COMをコピーした後のUSBメモリは以下のようなファイル構成になります。
これで、データを完全消去するためのUSBメモリの作成が完了しました!
一旦、パソコンからUSBメモリを取り外しておきましょう。
Destroyでデータを完全削除する
これからUSBメモリからパソコンを起動してデータを削除するのですが、USBメモリからパソコンを起動するにはブートメニューというの表示する必要があります。
メーカーごとのブートメニューの出し方は以下のサイトにまとめられています。
Aspire AS5750の場合のブートメニューを表示するキーはキーボードのF12なのですが、デフォルトの状態ではF12によるブートメニューの表示機能が使えないようになっている(F12を押してもプーという音がするだけ)ので、まずはBIOSの設定を変更してF12によるブートメニューの表示が出来るようにします。
パソコンの電源を入れて、キーボードのF2キーを連打しBIOS画面に入ります。
「Main」という項目の「F12 Boot Menu」という項目がDisabledになっています。
矢印キーで「F12 Boot Menu」まで移動し、キーボードのエンターキーを押してこの部分をEnabledに変更します。
これで、F12キーでブートメニューを出すことが出来ます。
F10キーを押し「YES」を選択してBIOSの設定変更を保存し、BIOS画面を抜けます。
BIOSを抜けるとパソコンが再起動するのでF12キーを連打。
ブートメニューが開くので、方向キーでUSBを選択してエンターキーを押します。
以下のような画面になり、カーソルが現れ入力待ちの状態になります。
ここで「destroy.com」と入力するのですが、自分で全部打たなくても「d」と入力してTabキーを押すとdestroy.comと入力されるので、そうすると良いと思います。
destroy.comと入力出来たらエンターキーを押します。
「DESTOROY」の起動画面になります。
この画面では「個人使用」か「企業や団体などでの使用」かを尋ねているので、個人使用の今回はキーボードで「P」と入力。
「FUNCTION MENU」画面になります。
初期状態ではデータ消去の対象となるドライブがFになっているので、まず消去するドライブを選択します。
キーボードの「N」を押すと、データを消去するドライブの選択画面になります。
Aspire AS5750はハードディスク1つだけなので、1つのドライブ(Drive 1)しか表示されていません
今回は「Drive 1」しかないので、キーボードの「1」を押します。
画面はFUNCTION MENUに戻り、データ消去対象のドライブとして「Drive 1」が選択されている状態になりました。
次に、データ消去の方法を数字の0から9のいずれかを押して選択します。
数字が大きくなるほどデータ消去の精度は上がりますが、その分消去作業に時間がかかります。
通常は「3」のNSA(ディスクを3回上書きして消去するアメリカの国家安全保障局が推奨する消去方法)で充分みたいなので、今回はキーボードで「3」を押します。
パソコンからピーっという警告音のような音が鳴り最終確認画面になるので、消去するドライブと選択した消去方式に間違いが無いかを確認し、消去して良ければキーボードの「Y」を押します。
データの消去作業が始まります。
このパソコンはディスクにエラーがあってWindowsの起動が不安定だったパソコンなのですが、消去作業の途中でエラーセクターが発見されて作業がとまりました。
この場合
- s ⇒ このエラーセクターをスキップする
- a ⇒ この先現れる全てのエラーセクターをスキップする
- t ⇒ プロセスを終了する
という選択肢が現れます。
このパソコンのディスクはエラーだらけなので、キーボードの「a」を押してこの先のエラーを全てスップするように選択。
作業が再開され、この後は消去作業が完了するまで放置。
データの消去作業が完了すると「Disk sanitization complete. Hit any key.」というメッセージが表示されます。
500GBのハードディスクの消去作業にかかった時間は約4時間半。
何かキーを押すとC:\>と書かれた黒い画面になります(\はバックスラッシュ)。
電源ボタンを長押ししてパソコンの電源オフにし、USBメモリを抜いてデータ消去に関する作業は完了です!
消去後の動作確認
OSごとデータを消去したので、パソコンの電源をつけてもWindowsは起動しないはずです。
パソコンの電源をオンにしてみましょう。
Windowsは起動せず、以下のような画面になりました。
キーボードの色んなキーを押しても、押すたびに同じメッセージが現れるだけ。
Windowsは全く起動せず、OSも含めてデータを消すことができたようです。
あとは廃棄するだけ!
今回は、USBに入れたDestroyを使ってOSも含めてデータを消去してみました。
CDやDVDにDestroyを入れるよりも、USBに入れた方がデータ消去後はUSBをフォーマットして別の事に使えるので経済的でいいなと思いました。
これで、安心してパソコンを廃棄することが出来ます。
このパソコンは、この後リネットジャパンの無料引取回収を利用して廃棄しました。
もし興味がありましたら、こちらの記事もご覧ください。
この記事が、パソコンのデータをOSごと消去したい人の参考になれば幸いです。
それでは、またー。
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