こんにちは、ゆんつです。
紅葉が美しい季節になってきました。
町を歩いていても街路樹が赤く色づいています。
春先の木々が緑になっていく様もいいですが、赤く色づいて散っていく様も風情があっていいものです。
先日、紅葉見物もかねて山口県下関市長府にある功山寺にいってきました。
功山寺は歴史上は高杉晋作が挙兵をした寺としてとても有名です。
今日はそんな功山寺について書きたいとと思います。
歴史
功山寺は1327年に創建され、当時は長福寺という名前だったようです。
戦国時代には大内氏の保護を受けていましたが、陶晴賢が厳島の合戦で破れ大内義長がこの地で自害し大内氏が滅亡してからは毛利氏の保護を受けていました。
1650年には現在の功山寺という名前になったようです。
そして1864年12月15日雪の降る功山寺で高杉晋作が挙兵(回天義挙)し時代は明治維新へと進んでいきます。
それ程大きくない神社ですが、歴史上の重要な出来事が起きた場所なんですねえ。
国宝の仏殿
山門をくぐると目の前には国宝の仏殿があります。
山口県内には3つの国宝建築物がありますが、瑠璃光寺の五重塔、住吉神社本殿、そしてもう1つがこの功山寺仏殿です。
この仏殿は功山寺よりも早い1320年に建立されたそうです。
唐様建築で我が国最古の禅寺様式を残しています。
屋根は檜皮葺。
檜皮葺は檜の樹皮を用いて屋根を施工する日本古来からの伝統手法で、多くの文化財で檜皮葺が使われています。
そういえば同じく国宝に指定されている下関市の住吉神社の本殿も檜皮葺ですね。
この仏殿は1557年毛利元就に追い詰められた大内家の最後の当主である大内義長らが自刃した場所とも言われています。
辞世の句は「玉の緒よ 幾世経るとも繰り返せ なをおだまきに かけて恨みん」
正直意味は僕には良く解りませんが、とても無念で悔しかったことは伝わってきます。
その後も長い歴史の中でこの仏殿で色々なことが起きたんでしょうねえ。
高杉晋作の銅像
山門をくぐり右に見えるのが高杉晋作の銅像です。
前作
横作
後作
高杉晋作は1864年12月15日三条実美ら五卿の前で「これより長州男児の肝っ玉をお目にかけます」と挨拶し挙兵したそうです。
やばい、メッチャカッコいい。
僕もいつか使ってみたいものです。
功山寺書院
1863年8月18日に政変が起こり、尊王攘夷派の三条実美(さんじょう さねとみ)、三条西季知(さんじょうにし すえとも)、四条隆謌(しじょう たかうた)、東久世通禧(ひがしくぜ みちとみ)、壬生基修(みぶ もとおさ)、錦小路頼徳(にしきこうじ よりのり)、澤宣嘉(さわ のぶよし)の公家7人が京都から追放され、彼らは長州藩に逃れます。
1864年幕府による第一次長州征伐が始まると長州藩は幕府に恭順の意を示します。
恭順の証として長州藩に逃れていた三条実美、三条西季知、東久世通禧、壬生基修、四条隆謌ら5卿を太宰府に移送することになりました。(錦小路頼徳は病死、澤宣嘉は潜伏)
その山口から大宰府への移送の際に5卿は11月17日からの2か月間をこの功山寺書院で過ごしたそうです。
功山寺書院の入り口には太平洋戦争時に供出し、戦後三十数年経って無傷で戻ってきた鐘が吊るしてありました。
溶かされなくて良かったねえ。
毛利家の墓所
仏殿の右側のわき道を進むと毛利家の墓所があります。
大内義長の墓
仏殿の左側の横道をしばらく進んでいくと大内義長の墓があります。
近くに自分を滅ぼした毛利家の墓所があるのが少しかわいそうな気もします。
お墓も毛利家に比べるとこじんまりしてました。
紅葉の具合
この日は2017年11月16日(木)でした。
紅葉しているモミジもありましたが、総門から山門にかけてのモミジはまだ緑色のものが多かったです。
あともう少ししたら全体的に真っ赤になるような気がします。
晋作餅
功山寺のふもとのお店では「晋作餅」が売っていたので買ってみました。
値段は100円。
やわらかーいお餅の中に甘さ控えめのアンコが入ってて美味しいです。
晋作餅は高杉晋作の墓がある東行庵でしか買えないと思ってましたが、功山寺でも買えるんですね。
アクセス
入場は無料です。
駐車場までの道や駐車場自体が狭いので運転に気を付けて下さい。
ここから近い観光スポット
功山寺から徒歩5分程の場所には明治時代に建てられた長府毛利邸があります。
明治天皇がご宿泊された部屋や趣向を凝らした庭園などが見ものです。
また、功山寺から車で10分くらい走ると、本殿が国宝に指定されている住吉神社があります。
また海沿いを通って唐戸方面に進むと下関戦争で使用された大砲のレプリカなどが置かれているみもすそ川公園や海の幸が満載の唐戸市場や観光名所のカモンワーフがあります。
お時間があれば立ち寄ってみると楽しいかもしれません。
まとめ
歴史が好きな人にとても人気が高い功山寺。
ここから幕末が大きく動き始めたと言われているだけあって、僕が訪ねた時も歴史に詳しそうな人たちが熱心に境内を見物していました。
僕は全然歴史に詳しくないので、景色の美しさにみとれていました。
歴史に詳しくなくてもいろんな場所に植えられているモミジの紅葉をみるだけでも価値があると思います。
ちなみに功山寺は桜の名所でもあり春は境内一面が桜色に染まります。
次は春に行って功山寺の桜の様子を撮影してこようと思います。
もし下関に来られた時には観光ルートのひとつとして足を運ばれてはいかがでしょうか。
それでは、またですー。
追記
2017年12月1日功山寺の近くを通ったのでぱぱっと写真だけ撮影してきました。
境内を掃除していた人は「紅葉は前の週がピークで、もう今は終わりかけだよ」と言ってました。
ということは11月19日から25日までの間がピークだったことになります。
前回の訪問が11月16日、今回は12月1日。
見事にピークを外してしまいました。
それでもまだ紅葉した葉が沢山残っている木もあり十分目の保養になりました。
来年はこれを糧に、紅葉のピークで真っ赤な功山寺を見ようと思います。
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