こんにちは、ゆんつです。
皆さん「国立国会図書館」という図書館をご存じでしょうか?
国立国会図書館は日本で唯一の国立図書館で、納本制度により日本国内で出版された書物が沢山収蔵されています。
その国立国会図書館に関連したWEBサイトの1つに、国立国会図書館で収集・保存しているデジタル資料を検索・閲覧することができる「国立国会図書館デジタルコレクション」というWEBサイトがあります。
国立国会図書館デジタルコレクションでは、著作権の保護期間が満了していたり、著作権者の許諾を得ているような権利処理が完了している本が電子化されていて、それを無料で読むことができます。
読むことができる本は昭和30年以前に発行されたような大昔の本が多いのですが、古い時代の本にも当然面白いものがあって、僕は時々このサイトで電子化された古い本を読んで楽しんでいます。
今日は、国立国会図書館デジタルコレクションで無料で読める本の中で、僕が面白いと思った本をいくつかご紹介したいと思います。
国立国会図書館デジタルコレクションで面白かった本
何十冊か読んだ中で、面白くて最後まできちんと読んだ本をご紹介します。
アメリカ彦蔵漂流物語
1852年、浜田彦蔵という青年が乗った栄力丸という船が紀伊半島沖で難破します。
50日近い漂流を続けたのち、アメリカの商船「オークランド号」に発見され救助されて、彦蔵たちはサンフランシスコに連れていかれます。
当時の日本は鎖国中で飛行機も無い時代ですので、日本にはそう簡単に帰れません。
アメリカで色んな人の世話になりながら、アメリカの学校に入学したり、会社勤めなどを経験し、彦蔵が日本に帰国したのは船が難破してから7年後の1859年。
7年の間にキリスト教の洗礼を受けてアメリカに帰化した彦蔵は、開国した日本にハリス公使の通訳となって帰ってきたのです。
日本で領事館付きの通訳として働いていたものの、勤皇志士たちが外国人に危害を加えだし領事館に勤める日本人も狙い始めたため、危機を逃れるため再び渡米。
その後、世情に合わせて日本とアメリカを行ったり来たりしますが、領事館をやめたあとは日本で会社を興したり、新聞を発行したり、大蔵省に勤務したり、貿易の仕事をして暮らしていたようです。
そして、1897年12月12日に東京でその生涯を終えています。
この本は、そんな彦蔵の数奇な生涯について詳しく書かれています。
発明の歴史. 火の巻
1949年に発行された本で、火おこしの歴史や、暖房装置の歴史、薪や石炭・石油などの燃料の歴史など、火に関連する物事を歴史の古い順から紹介しています。
子供向けの本なので挿絵が多く、とてもわかりやすく書かれています。
最終章には日本の火に関する歴史もまとめられており、読み終わった後すこしだけ火に詳しくなったような気分になれます。
決戦食生活工夫集
太平洋戦争中の昭和19年に発行された、戦争による食料不足を工夫で補おうという趣旨の本です。
普通に炊くよりも3割もご飯の量が増える「国策炊き」の方法や、普段捨てている野菜の皮や芯、魚の骨や頭などを工夫して食べる方法、調味料や燃料の節約方法、食べられる野草などについて書かれています。
国策炊き・・・
凄いネーミング!
戦争中の食糧不足に対応するための本ですが、食べ物を無駄なく食べる方法や調理に関する無駄をなくす方法について書かれているので、その内容は戦争中に限らずに現代でも役に立つものも多いです。
戦時中はやむを得ずしていた工夫でしょうが、平和な今なら節約料理に応用できそうです。
平和ってありがたいね
朝日新聞(大阪)記事中広告集
昭和17年6月の朝日新聞(大阪)に掲載された新聞広告が集められた本です。
戦争真っただ中なので、広告も戦時色が強いものが多いです。
例えば国債の広告は
国債へ!サア一億の突撃だ!
というようなキャッチフレーズだったり、蛇の目ミシンの広告では
アメリカものを撃退した東亜の盟主日本製品!
というようなキャッチフレーズといった具合です。
やたら勇ましいです
文章は無く様々な広告が掲載されているだけなんですが、眺めていると戦時中の広告事情の一端が垣間見えて興味深いです。
面白い本があったら教えてね
というわけで、国立国会図書館デジタルコレクションで無料で読める本で、僕が面白いと思った本について何点かご紹介しました。
国立国会図書館デジタルコレクションはスマホからでも利用できますが、スマホではとても読みにくいので、PCで読んだほうが良いと思います。
国立国会図書館デジタルコレクションで電子化されてインターネット公開されている本は36万点。
僕はまだサイトを利用し始めて1年くらいしかたっておらず、36万点のうちの数十点くらいしか読んでいません。
もし、また面白い本を見つけたら追記していきたいと思います。
皆さんも、デジタルコレクションで面白い本を見つけたら教えてください。
それでは、またー。
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