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インチキ療法の思い出

雑記

こんにちは、ゆんつです。

たまにインチキな祈祷師や占い師が病気で困っている人から高額の治療費を受け取ったのにもかかわらず病気を治せずに詐欺で捕まるニュースを見かけます。

こういうニュースを見ると騙した人に対する怒りとともに、騙された人に対しても「何で信じちゃうのかなあ?」という思いが湧いてきます。

そんな話を先日母にしていたら「私が昔騙されたじゃない忘れたの?」と言われました。

そういえば僕の母もスケールは小さいですが、大昔にインチキな療法にひっかかったことがあるのです。

今日はそのことについて書きます。

父親の痔を治したい

僕の父親がある時痔を患いました。

お肉が大好きで野菜をあまり食べなかったことと、長時間自動車を運転して色んな地域に出張しなければならなかったことが原因だと思います。

家族はみんな病院に行くことを勧めましたが、父親は「市販の薬で治る」と言って頑として病院に行きませんでした。

そんな父の言葉とは裏腹に痔は徐々に悪化し、父が大きい方をしているときにトイレの近くを通ると「イテテテテ・・・」という声まで聞こえてくるようになりました。

そんな時、母親がパート先の同僚の人から「病気を治せる不思議な力を持つ人がいる」という情報を得ました。

母親は出張から戻ってきた父親にその話をして「一度その人の治療を受けてみたら」と言いました。

父親は「馬鹿馬鹿しい」と一笑に付し全く取り合いませんでした。

それから数日後の事です。

小学校から帰ってきた僕をパートを早引きした母親が待っていました。

「お母さんの同僚の人が不思議な力を持つ先生に話を通してくれて、今から治療してくれるらしいから一緒に行こう」と言います。

一緒に行こうも何も僕はどこも悪くないのです。

悪いのは父の痔で、その父は出張中で週末まで帰ってこないのです。

「何でお父さんじゃなくて僕が行くの?」と聞くと母親は「本人じゃなくても子供がその人から治療を受ければ不思議な力がお父さんに飛んでいって治るんだって」
といいます。

Wifiじゃないんですから。

飛ぶわけがない!

滅茶苦茶すぎる理論ですが、母親としては何としても父の痔を治してあげたかったんだと思います。

僕と母親は車で指定された場所に向かいました。

治療を受ける

指定された場所にはスマートで神経質そうな顔立ちの先生と呼ばれるおじさんと奥さんっぽい女性がいました。

母親は父親が痔を患っていることや、そのおじさんからの簡単な質問に答えていました。

母親との会話が終わるとそのおじさんは僕を手招きして「こっちにきてまっすぐ立ってごらん」と言います。

僕はなるべく背筋を伸ばしてまっすぐ立ちました。

するとそのおじさんは僕のお尻のあたりに手をかざし一生懸命念力みたいなものを送るポーズを始めました。

静かな部屋にはそのおじさんの「フゥーッ、フゥーッ」という息遣いだけが響き渡ります。

3分くらいそんな状態が続いた後おじさんはいきなり大声で「OK!!」と言い「お父さんに今パワーが届きました。徐々に良くなると思います。今日はこれで終わりです。」と母に告げ、これで治らないようなら何度か治療を受けるか父本人を連れてくるように言い別室に消えました。

母がカバンから封筒を取り出して女性に、僕たちはその場所を出ました。

到着から治療完了までわずか15分の出来事でした。

払った金額は

帰りの車の中で僕は「お母さん封筒にいくらお金入れたの?」と聞くと母は「一万円」と答えました。

たった15分で1万です。

母は続けて「治療の金額は決まってなくて治療を受けた人の気持ちで好きな金額を決めるらしいんだけど、同僚の人から最低でも1万円は包めって言われたから」と言いました。

3日後、出張先から父が帰ってきました。

不思議な力を持つ先生の治療を受けたことは父に内緒にするように母から言われていました。

父とお風呂に入っていた時に僕が「お父さん、3日前の夕方お尻に何か感じた?」とさりげなく聞くと「全然」とそっけない返事をされました。

次の日

出張から帰ってきた翌朝のことです。

トイレから出てきた父は真っ青な顔をして家族にこう言いました。

「うんこしたら便器が真っ赤になるくらい血が出た。病院に行く!」

駆け込んだ病院の診断で父はいぼ痔と切れ痔を併発していることが分かりました。

その後会社を1週間休んで入院し手術を受けて父の痔は完治しました。

母親は「あのインチキジジイめ!!全然効果がないじゃない!!」と先生と呼ばれていた男に対しプンプン怒っていました。

痔の手術の後、母がインチキ先生を紹介してくれたパート先の女性に事の顛末を告げると「でも結果的に治ったんでしょ。先生がそうなるように導いてくれたのよ。」と言われ開いた口が塞がらなかったそうです。

この経験により母親はこういう怪しい話に対して人一倍警戒心が強くなり、その後身内が病気になった時に似たような話を持ち込まれても全く相手にしなくなりました。

考えてみると治療費として1万円は高かったですが、人生の授業料としては1万円は安かったのかなとも思います。

それでは、またー。

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