こんにちは、ゆんつです。
終戦の日(8月15日)が近くなると、メディアなどでは太平洋戦争の話題が良く出ます。
そこで、よく聞くのは「戦争中は食べ物が少なくて大変だった」ということです。
僕も小学生の頃、戦争経験者の祖母や祖父から
食べ物が無くて、いつもお腹がすいてたよ
と聞いたことがあります。
廃棄する食料が増加し食品ロスが問題になる現代からは、とても考えられないような状態です。
国会図書館のデジタルアーカイブに面白い本があります。
それは、「決戦食生活工夫集」という本です。
その名の通り戦争により減った食料を工夫で補うという趣旨の本で、食料の様々な節約方法について書かれています。
その本の24ページに、「国策炊き」というお米の炊き方が紹介されています。
すごいネーミング
国策炊きは通常のご飯の炊き方に比べて炊きあがりの量が3割以上も増えるということで、是非実行するように書かれています。
今日は、終戦記念日が近いという事もあり、戦時中の食事を疑似体験するために
をやってみたいとおもいます。
国策炊きの方法
「決戦食生活工夫集」に記載されていた、国策炊きの材料と方法です。
材料
- 米
- 米の倍量の水
例えば米1升なら水2升、茶碗1杯の米なら水は茶碗2杯といった具合に、水はお米の量の2倍なのが国策炊きの特徴です。
普通に炊飯する場合、水の量は米の約1.2~1.3倍と言われているので、かなり水が多めです。
炊き方
国策炊きの手順は以下のように書かれています。
先ず釜に水を入れて沸騰させ、米を洗はずに其の儘熱湯の中に入れ「シャモジ」で上下にかきまぜ上部に浮いたゴミを取り、七、八分位しますと再び沸騰しますから直ぐ火を小さくし、二、三分たつてから螢火にして五十分位置き暫く蒸らすとふつくりとしたご飯ができます。
引用元:決戦食生活工夫集
ふつくりねぇ・・・
やってみよう
普通の鍋を使って、お米2合で国策炊きをやってみたいと思います。
お米を2合使うので、お米の倍量の4合の水を沸騰させます。
水が沸騰したら、洗ってないお米を投入。
シャモジや匙などを使って上下にかきまぜます。
本には、ここで「上部に浮いたゴミを取る」と書いてありましたが、昔のお米はゴミが出ていたのかもしれませんが、今のお米は精米技術が良いのか全然ごみが出ません。
再度水が沸騰してきたら火を弱火にして3分ほど待ちます。
3分経ったので、火を螢火にして50分くらいこのままの状態で置きます。
50分経過したら、火を止めて10分くらい蒸らします。
蒸らし終わったら、国策炊きで炊いたご飯の完成!
所々おこげも出来ていて、なかなか美味しそうに炊き上がりました!
結構おいしそうに炊けてるな
うん
普通に炊いたご飯と国策炊きで炊いたご飯の重さ比較
通常の炊き方でお米2合を炊いた場合、炊き上がりの重さは約660gでした。
国策炊きで2合炊いた場合、重さは何グラムになっているでしょうか?
測ってみたところ、国策炊きで炊いた2合のお米の重さは約743g。
というわけで、3割増まではいかず、1.2割増(12%増)という結果になりました。
食べてみよう
それでは、国策炊きで炊いたご飯を食べてみたいと思います。
健康米というお米を使っているので、お米に茶色い点があります
いただきまーす
ご飯の硬さですが、水の量が多いのでおかゆみたいにかなり柔らかいご飯になっているかと思いましたが、普通に炊いたご飯よりも少し柔らかい感じです。
ただ、ご飯の食感はとても悪く、ふっくらモチモチとした感じではなくボソボソした感じ。
全然ふっくりしてない!
そして、肝心の味のほうですが、米の味が薄く全然旨くありません!
国策炊きは確かに量は増えましたが、味や食感がガクンと落ちて全然美味しくありませんでした!
まとめ
というわけで、国策炊きをやってみました。
結果は
・炊きあがったお米はボソボソした食感で、味が薄く美味しくない
という結果になりました。
やっぱり、国策炊きをしなくても良い平和な時代が一番ですね。
平和が一番!
「皆さんも興味があったらやってみてください」と言いたいところですが、本当に美味しくなかったのでやらないほうがいいです(笑)
国策炊きのご飯を食べたことで、ほんのちょっとだけ戦時中のつらい気持ちが身をもってわかったような気がします。
それでは、またー。
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